こんにちは^^マダムひろでございます。何時もありがとうございます。梅雨の時期、ムシムシと息苦しい毎日が続いておりますがいかがお過ごしでしょうか。これから皆さまのお役に立てる情報をお伝えできればとおもっております。
第一回は、【靴が雨に濡れた場合の応急処置について】
まず結論を申しますと、革の染め方により対応も違ったものになります。
革の着色は、アニリン染か顔料染かに分かれます。アニリン染とは、染料のみで染められ革の風合いそのものを楽しむ染め方で透明感があり素敵なシボ感や柔らかさを味わうことができます。一方顔料染めとは、顔料(絵具のようなもの)に樹脂を混ぜ革に塗る方法で革の風合いよりもつるっとした感触で無機質な質感を表現したり発色の良さから様々な色の表現が可能で鮮やかなデザインができます。
アニリン染か顔料染か、どっちか分からないというときは水滴を一滴目立たない場所で落としてみるとすぐに吸い込んでいくようなのは、アニリン染です。しばらく玉になってはじいているのは多分顔料染です。
アニリン染めの靴は雨に濡れますと輪シミが出来てしまいます。革の中の染料が水に流れてしまうためです。ですのでアニリン染めの靴を購入されたら、まず「お天気の時しか着用しない」防水をふっておく、などが必要です。防水については、アニリン染めの靴はとてもデリケートで溶剤が染料を溶かしシミになってしまうケースがありますのでまず目立たない場所でお試しくださいませ。アニリン染の靴に雨シミが出来てしまうと取るのは中々難しいです。応急処置的にはタオルですぐに濡れたらトントンと水気を吸い取って乾かすことが必要です。早ければ早いほうがいいです。遠まきに、扇風機を当てながらタオルドライしてください、ドライヤーなどの熱風は絶対に当てないでください。時間がたつと輪シミとして定着してしまいます。残念なことに輪シミになってしまうと取れないことが多く、色を塗り替えるなど必要になるケースが多いです。運よくシミにならなかったら、アニリン革専用の保湿クリームなどを手に取り手の温度で馴染ませてから靴をさするような感じで塗りこんでください。その後に乾いた柔らかい布で軽く磨きます。
一方顔料染の靴は、そこまで神経質にならずとも乾いたタオルでふき取ったあとは、よく乾燥させてください。あまりシミになることはないですが、それでも染料と顔料の混合型ですとシミになってしまいます。
当店が良く扱っているシャネルのシューズなどは、染料と顔料の混合型が多くで非常にデリケートで難しいです。濡れると9割型シミになりますので技術がないと洗いは出来ません。白のキャンバスのスニーカーの内側に黒のアニリン染のレザーが縫い付けてあるなんて!!
シャネルさんは毎回職人泣かせです( ノД`)シクシク…(*^^)v
精進精進(*^^)v
皆様(^^)/快適なシューズライフをお過ごしこださいませ
マダムひろ